自転車ネジの締め付けトルク管理 | トルクレンチ

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ハンドル
自転車パーツのネジ。締めすぎは禁物だ
*本記事は過去サイトにて 2018.5.29 掲載していた記事の加筆/修正版となります

ネジ山がつぶれる=「ねじなめる」

ドライバーやレンチでボルトやネジを締めるとき、ネジやボルトの頭を「なめる」ことって、きっと誰でも経験すると思うんです。地味にショックですよね。

リモコンの電池フタ、ミニ四駆、たまごっち、など。

だれもが一度は成長過程で通る道で「ネジをなめ」ちゃった事と思います。

ネジをなめる原因

なぜネジをなめるのか。

ネジに原因がある場合と人に原因がある場合があるんじゃないでしょーか。

【ネジ側の原因】

・ネジの溝(スプライン)がきれいにキレていない

→締めるときに余計な力(トルク)がかかってしまう

・ネジの頭の工作精度が低い

→そもそもドライバーやレンチをかける部分の作りの精度が悪い

・ネジの金属素材が柔らかすぎ

→あんまりないかな。あるとしたら経年劣化してるとか。

【ヒト側の原因】

・オーバー・トルク

→原因No.1は、だいたいこれじゃないでしょうか。必要以上に強く締めてネジ頭を破壊しちゃうパターン。

・道具の使い方

→ネジに対してサイズの合ってない工具使っちゃったパターン。プラスのネジをマイナスドライバーで無理くり緩めようとしたときとか。あと、ネジ穴に対して斜めにレンチ入れて力(トルク)かけちゃったりとか。

だいたい原因はこんなところかと思います。

オーバートルク

基本的にネジなめの原因はヒト側に有ることが多いと思います。

その中でも特にやりがちなのが

オーバートルク。つまり「チカラかけすぎ!」

これ厄介です。

思い切り締めこんだ上でがっつりネジをなめちゃうと、もうネジは救出できません。

最悪そのネジを締めこんだパーツともお別れかも。。

そう!ネジは強く締めればいいってもんじゃないんです。

締め付けトルクは恋愛の駆け引きのごとく。程よい距離感が重要です。僕は恋愛の駆け引きとかめんどくさくて興味ないけどね。ほどほどに締めるのが重要なわけですね。

オーバートルクはネジ穴をなめるだけではなく、パーツの機能性を損なうこともあります。

ピストはもちろん、自転車の各部分のパーツやボルトには「指定(規定)トルク」があり、「これくらいの力で締めてね!」ってルールがあります。

これを無視すると、ネジだけでなく、車体自体の性能が活かされないってことなんですね。

▼オーバートルクについて非常に素敵なブログ記事があったのでリンクを掲載。
https://pedalista.net/maintenance/5130
ぺダリスタ様のブログ記事

ま、ネジの締め加減も馴れてくれば、さほど神経質に気にすることもないと思いますが、ここまで読んで眠れなくなった心配性な人は、ぜひ”トルクレンチ”使いましょ。

トルクレンチ

締め付けトルクのかけ具合をチェックしながらネジを締めこむための存在。

それがトルクレンチ。

もう、そのまんまの名前ですね。

ネジの閉めすぎを防止するトルクレンチ

使い方は簡単。

1.先ずは普通のレンチでネジを締めて、、、

2.パーツ本体や取説に書いてある「指定トルク」をしっかり確認。

このトムソンのX4ステムは”4Nm”で締めなさいってことですね。

3.ここでトルクレンチの出番。

ボルトの径に合うピットをセットして、メモリを見ながらじわじわっとトルクをかけていきます。

指定トルクまでメモリが傾いたらOk!

正直、僕がこの記事で使っているトルクレンチは”超”簡易式です。

けど、低めの指定トルクで色々な箇所をササっと締めこんで作業したいとき、非常に優秀。

BBとかクランク周りで、30Nm以上とかのトルクが必要な時は、がぜん”設定式”のレンチが優秀ですが。

簡易式の物は”設定式トルクレンチ”ほどの精度はないけど、なんせ取り回しがいいです。

いじる機会が多いハンドル周辺や、ブレーキ関連にシート回りなど、このあたりは色々なサイズのボルトが使われている上、既定トルクも1Nm~10Nmくらいまで様々です。

簡易式でも自分にとって勝手がいいトルクレンチを一つ、持っておくことをお勧めします!

コスパのいい簡易式で、トルクのかけ具合を感覚で覚えるのもアリかと。

▼簡易式トルクレンチ

設定式も良いのが欲しいが、欲をいい出すと結構お高い。。このSNAP ONの設定式トルクレンチ、マジでかっこいいので憧れます。。

20Nm~100Nmまで指定できる優れもの。車やバイクの整備にも◎

▼憧れのSNAP ON

いままで”何となく”でネジを締めてきた方、思っている以上に”締めすぎ/ゆるすぎ”かもしれませんよ?

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