自転車のパーツを「磨く」
自転車は消耗品です。走れば走るほどに、タイヤやチェーン、コグ、スプロケ、チェーンリングetc…など、駆動系を中心にあちこちをすり減らします。ワイヤーも伸びるし、ハンドルのグリップやサドルは何れ破けたり擦り切れます。
そんなわけで、自転車はある程度乗った時点で必然的にパーツの交換が必要になります。
ところで、如何に消耗品と言えども、ちょっとやそっとじゃ壊れないパーツが存在します。
- クランク
- ステム
- シートポスト
これらは自転車の壊れづらいパーツ御三家といえましょう。基本的に頑強。もちろん全然壊れないわけじゃありません。いつかは壊れます。ただし、主に「性能アップ」「見た目を変えたい」「ポジションを変えたい」などなどの理由で、壊れる前に交換することも多いため、実質的にまだまだ使える状態で保管している方も多いはず。
そして、たまに引っ張り出してきて、はたと気づくのです。
- 意外と小傷が多い!
- 地味にサビてきてる
- 表面がくすんできている
そんな時はぜひ「磨いて」みましょう。見た目がキレイになればパーツ交換のモチベーションも上がるというものです。
磨く前の下準備
作業自体は何も難しくありません。難易度は超絶低めです。尚、仕上がりにこだわるかどうかで難易度は変わります。とにかくビッカビカに輝く仕上がりにしたい方は、それ相応の時間の確保と根気が必要になります。
ぼくは基本的に大雑把なのでそんなにこだわりません。ちょっとキレイになったなーくらいで満足します。なので、今回は最低限の作業内容について記録していきます。いずれにしても下準備は必要ですから。
磨くための道具を用意する
仕上がりにこだわる人は、それなりにしっかりしたケミカルの準備やアルマイト剥がしなどもされると思います。
今回はその辺りは割愛します。最低限必要なものをご紹介しましょう。
研磨剤
【磨く=削る】という事です。紙やすりで表面を研ぐ感じですね。この作業で研磨剤は絶対に必要です。
自転車パーツを磨くときよく使用されている代表格。それが「ピカール」です。
ブラシ
パーツを磨く前に、パーツのネジ山や溝に詰まった汚れや表面の汚れをゴシゴシするのに使います。
自転車のパーツは小さいので、小さいブラシで問題なしです。使い古しの歯ブラシでもOK。
布(ウェス)
なるべく柔らかくて目が粗くない布を用意しましょう。磨くときは勿論、磨き終わりの拭き上げにも使います。
着たおしたクタクタのTシャツとかでもOK。
主にこの三点があれば大丈夫です。下の写真がそのセットです。▽
分解できるパーツは分解しておく
磨くパーツは、事前に問題ない程度に分解しておきます。分解して部分ごとに磨いてあげることで、磨き残しが無く、再度組み立てたときに全体的にきれいな感じになります。
今回磨いてみるのはちょっと古いシマノのホローテックなクランク、「HONE」。
ざっくり分解しておきました。あまり良い保管の仕方をせず、5年ぶりくらいに日の目を浴びたクランク。やっぱり汚いですね。ごめんね。
磨く前に大きな汚れを取る
ブラシで磨きたいパーツの表面の大きな汚れを取り払っておきます。特にクランクの裏側などはべったり汚れて大きなゴミが付着していることも有ります。それらをブラシでゴシゴシします。
磨く
ここからが本番です。下準備を行ったらいよいよ磨きます。「ピカール」適量を布に乗せ、パーツを磨いていきます。
ピカールはこんな感じの色味です。カレーパウダーのような うん・・のような 色味です。これを布に載せます。
あとは、このままパーツを磨いていきます。
パーツの表面を、くるくる円を描くように磨いてならし、最後は直線をなぞるように磨くとわりと磨き跡がきれいになるような感があります。
隅々までまんべんなく、拭くように磨きます。
するとだんだん、初めは茶色っぽかったピカールが黒ずんできます。
このような感じになってきたら、一旦パーツの表面のピカールをふき取って、パーツを乾拭きしてみましょう。
下の画像をご覧ください。左が磨いていないクランク、右が軽く磨いてみたクランクです。
寄りで見るとより分かりやすいかもしれません。
明らかに色味の質感が違います。ビッカビカにはなっていませんが、表面の小傷やくすみはしっかり落ちました。
一方、チェーンリングは苦戦気味です。「磨く⇒ふき取る」の流れを2回ほど行ってみましたが、こんな感じです▼
これは表面に錆が回っていました。くすみや小傷はある程度カバーできますが、表面にサビが回ってきているとピカールだけでは根気がいりますね。
紙ヤスリなど併用して根気よくやればもっとキレイになりますが、今回はこの辺でやめときました。指が疲れた。。笑
クリアラッカーを吹き付ける
これは絶対ではありませんが、僕は最後にクリアラッカーを吹き付けます。透明色の缶スプレーです。
磨いた後は放っておくと、少しずつくすんできます。まぁこまめに磨けばいいだけのハナシなんですが、僕はクリアラッカーで表面を塗ってしまう派です。
以上で一通り作業完了!
まとめ
本日は自転車のパーツ磨きについてでした。わざわざ書くことでもないかなと思いつつでしたが。
久しぶりに引っ張り出してきたパーツや、長く愛用したパーツががきれいになるのは、やっぱり気分が良いものです。
また、パーツ磨きだけでは大きなへこみやガリ傷は補修できませんが、見た目がきれいになればそういった”傷”も”アジ”として見ることができると思います!用意する用品代も決して高価なものではありません。ぜひトライしてみては。
miki