梅雨の季節や雨の日、自転車通勤・通学の人にとっても大問題でしょう。
それでよく見かけるのが、チャリの傘さし運転。けどそれって超リスキー。法律的にもアウトなのよ。
じゃあ今回は“なぜダメなのか”を割とまじめに掘り下げつつ、「傘さし運転」の代替え案を掲載してみる。行ってみよう~
傘さし運転、何がそんなに危険なのか?
ま何となく想像は出来ると思うけど、ざっくり以下の感じだよね。
- 片手運転になると「とっさのブレーキ操作」ができない
- 風で傘が煽られる → バランス崩して転倒・接触
- 視界が狭まる(意外と見落とされがちな部分かも。)
- 雨で路面が滑りやすい → 危険コンボ
とっさのブレーキ操作が出来ない運転をすると、安全運転義務違反に該当するってことも。「ながらスマホ」もこれだ。
自転車の傘差し運転を見かけることがありますが、傘を差しながら自転車を運転しても法律上問題がないのでしょうか?自転車に乗る人が守らないといけないこととして、道路交通法71条6号は「公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るために必要と認めて定めた事項」と定めています。
西宮法律事務所様のwebページより一部抜粋https://jitenshajiko-sodan.com/faq/%E8%87%AA%E8%BB%A2%E8%BB%8A%E3%81%AE%E5%82%98%E5%B7%AE%E3%81%97%E9%81%8B%E8%BB%A2%E3%81%AF%E8%A8%B1%E3%81%95%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%81%8B%EF%BC%9F/
ちなみにチャリに傘を固定して使う傘スタンド「さすべぇ」も、案外グレーな製品だったりする。
警察に聞いてみると、次のような返事が返ってきます。「片手運転で傘をさすのでなければ、規制の対象外、すなわち合法ですが、他の規制の対象になる可能性があります」
TBS NEWS DIG様のwebページより一部抜粋:https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1912680
仮に傘スタンドが全然OKな製品だったとして、狭い歩道で傘開いた状態で突っ込んでこられると。シンプルにめちゃくちゃ危ない。
警察庁の統計によれば、2023年の自転車乗用者が第1当事者となる交通事故は1万7,607件発生。
そして、そのうち約63%が「安全運転義務違反」(操作ミス含む)と特定されていて、その主原因に「ハンドル操作不適」が20.7%を占めてるんだって。この数字、統計取れてるうちの数字だから、実際にはもっと起きてるんだろうなきっと。( https://www.sonpo.or.jp/report/publish/bousai/ctuevu00000053ot-att/book_bicycle.pdf )
実際に起きえる事故例
傘さし運転が原因の事故は、自分も他人も巻き込むこと可能性が高い。
- 学生が傘さし運転中に歩行者と接触 → 傷害事件として処理
- 傘が風で煽られバランスを崩し、車道に倒れこんで車に轢かれた事故
- 子供を乗せたママチャリで傘さし → 転倒して子供が骨折
こういう事故は簡単に想定できるんじゃないかな。
ニュースにもなっている事故
以下の事故は実際に起きていた内容。
傘さし運転で転倒 → トラックに轢かれ重傷|小雨の中、傘を差して片手運転中にバランスを崩し、歩道のない車道で転倒。後ろから来たトラックに接触して重傷を負ったという報告がされてる(参照元:https://www.rodo.co.jp/accident/58450/)
だから、「うちは大丈夫」は通用しない。日常の一瞬でこんな事故は全然起きちゃう。車でいう所の「かもしれない運転」のような、事前に危機を想定する視点は重要だ。
常に周囲の状況に気を配り危険を予知しながら運転する「かもしれない運転」は、事故を起こさないための最も重要な運転方法なのです。
チューリッヒ保険会社様のWEBページより一部抜粋:https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-driving-attitude/
傘をさしながらの運転は、視界が狭まり、ハンドル操作が不安定になり、ブレーキ反応も遅れる。
危険性が3重にも4重にも重なっているわけで、甘く見るのは命取りだ。
というか法律的に「傘さし運転」はアウト
自転車の傘差し運転で交通違反と判断された場合、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金等。(道路交通法120条1項9号により「5万円以下の罰金」)
という事で、道交法で明確に禁止されているって知ってた?法律上もしっかりアウトなんだ。さらに、2026年4月からは違反に青切符(反則金5,000円)が導入予定で、傘さし運転がもっと身近に取り締まられる状況になる。
「ちょっとだけ」のつもりが、軽い刑罰+事故責任+賠償リスクを背負うことになりかねない。
じゃあどうする?傘さし運転の「代替手段」
じゃあ、どうやって雨の日のチャリを乗り切るか?って話だけど。
代替手段というか、そもそも「傘」を使わない方法ってことで!王道のアイテムと、有ると便利なものをご紹介。
王道。レインポンチョ or セパレートのレインウェア(いわゆる雨ガッパ)
間違いないのはコレ。王道にして一択。ポンチョならバッグごと覆えるし、前開きで蒸れにくい。最近はふつうにおしゃれなのもたくさんある。
有ると便利。視界良好なレインキャップ・つば広ヘルメットカバー
最近は努力義務が課せられたことで一気に見かけること増えた「ヘルメット」だけど、穴あきタイプのデザインだと雨でびしょ濡れなる。
そこで便利なのがヘルメットの【レインキャップ】。被せるだけで雨を防げる優れもの。反射板付きデザインとかだと安全面もさらに◎
アイウェア用撥水コーティング剤(ゴーグルとかに使うと雨でも前が見える)もあると快適だよ。
僕はサイクル用のサングラスとかに使ってる。
レインシューズも効果的
アウトドア向けシューズなど機能性の高い靴を履けば、雨の日の足元問題も大分マシ。自転車向けっていうわけではないんだろうけど、自転車好きな人が良く履いてるイメージな「KEEN(キーン)」とか。
カジュアルに履けつつ、グリップも高いレインシューズも試してみては。
簡易タイプの「フェンダー」

有ると便利。簡単取付フェンダー
ママチャリとかは標準で「フェンダー=泥除け」がついてるけど、ピストとかロードにはそれが無い。そこでこういう簡単取付できるフェンダー、有ると便利だよ。
雨の日チャリは安全第一。自分も他人も尊重してほしい
という事で今日は俄然まじめにまとめてみたんだけど、そんな僕も傘さし運転したこと、、正直あります。スポーツ自転車にはまる前、チャリはママチャリが僕の全てだったころ。「ちょっとだけだしな」みたいな意識は確かにあった。
スポーツ自転車にハマってからは、そもそも乗車ポジション的に「傘さし運転とか無理あるだろ」ってことで一切しなくなった(この動機もちょっと説得力に欠けるけどね)。そのまま、危険であるって意識が完成したんよね。
どっちにしても傘さし運転は良くない。小雨の時とかは「多少濡れるくらい気にしない」くらいの気持ちの方が健全だ。ずぶ濡れでも安全を確保したうえで乗るか、雨の日はそもそも乗らないっていう判断は大事と思うの。
自分を守るだけでなく、他社の安全も守る意識をもつ事、安全に走れる人が増えれば街も変えるって、本気で思ってる。
今回の“雨の日アイテム”、ざっくりこんな感じ
雨カッパっていうと「うーん。。」かもだけど、「レインウェア」っていうといきなりクールじゃない?
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